退職以前は営業職を40年続けていた。
会社の利益を出すことに懸命で、ある意味利己主義的な気持ちで営業をしていたように思う。ある時ふと考えてみると、自分の利益の為だけに働いている姿を相手側(お客様側)はどのように思っているだろうかと考えてみた。
「こいつ自分の儲けばかり考えやがって」もしかするとこう思われていたかもしれない。営業の原点を忘れていた。以後は、お客様の要望が何か?お客様のプラスになることを考え、出来る事は何でもやろうと思って仕事を続けた。塗料の卸売りが本業であったので塗装屋さんから「屋根から雨水が漏れる原因がわからない。来てみてくれ。」と塗料と塗装以外の要望も言われた。屋根裏に上がり、太陽の光が漏れている箇所を探して伝えると、喜ばれたこともあった。お客様が求めているものを積極的に受け入れていた。その事がお客様の心に響いたのか、以後は順調に推移した。利他主義、聞きなれない言葉ではあるが悪いものではない。自己犠牲で相手の笑顔、こちらも気分が良くなりますよ。
利己主義…自分一人だけの利益を求める。
利他主義…自分を犠牲にして他人に利益を与える。(佛)人々に功徳・利益を施し清度する事
坪郷