上関町八島は、上関(室津港)から南に12kmの沖。かみのせき丸(19トン)に乗って35分、町営の定期便は片道590円。一日3便ですが、当日は往復とも私一人で貸しきりのようでした。島民のライフラインなので乗客0人でも運行することも多いとのこと。
島民は現在15人で老人ばかり。最も多いときは800人も居て「島が沈むと言われたときもあったよ」と、来年には定年になる船長さんが笑いながら話していた。
平家に関係するところが多く、平家びいきの話しばかり。島に半日居ましたが桟橋の切符窓口の老人以外、誰にも会いませんでした。猫も犬もいないがイノシシは居るとのこと。田も畑も荒れたまま、100軒はある住宅の8割は空き家で、半分は廃屋。10年もすれば島民0人、心配です。写真の通り集落西にある墓地には数百の墓石があり、東には八十八カ所の石碑があり、昔が偲ばれます。店は一軒ありましたが、声をかけたが留守らしく、島には自動販売機もありません。喉が渇いて困りました。
海が時化たらよく欠航するとのこと。何もないのも楽しみの一つです。ただし、昼の12時には集落中に届くチャイムが1分間鳴るので、島がまだ生きている合図のようでした。もちろん宿はなく、上関港にも海上タクシーは今はなくなり、釣りに来た人が船に乗り遅れ桟橋の待合室で寝る人もたまにあるとのこと。入出港時に汽笛を鳴らすのは、島民の時間と安否確認か。
帰り船で島の未来を夢見ました。不便だが、日本で最も安全だと思われる八島。
夏の別荘など小さい小さい。今国会で議論されている日本一のカジノ誘致で一発逆転、静寂の中、聞こえるのは野鳥の声だけ。八島は石ころとアートの島なのです。
今治

上関大橋

連絡船から見た八島

海上から只一ヶ所の集落を見る

八島港

こんな格好いい家もある

こんな広場もある

島のまわりは岸壁だらけ

八島港

港の待合所

野面積の石垣

島の坂道 家も段々上へ

集落の道はよく整備されている

集落内はきれいだ

海岸道

この家は漁師だろう

子供が喜びそう

島中アート

古民家の板塀にも

各 家々にマンガが描かれている

島に一軒ある店

忠魂碑

墓の多さにびっくり 昔がしのばれる

トーテムポールの様な八十八所

浜は丸い石ころだらけ 砂浜は少ない

人影はないが道は広い

東海岸

島にはいたる所に井戸がある

昔なつかしい半鐘

波止のタコツボ

上関港

掃除はされている神社

八島の桟橋